美容整形で吸引する脂肪といわれているのは、中性脂肪であります。脂肪組織は部位によって皮下脂肪、内臓脂肪などと分類されていますが、いずれも中性脂肪が蓄積したものであるのです。もちろん、中性脂肪にも体のなかでは、役割があります。まず、エネルギーの貯蔵です。体内に蓄積される中性脂肪は、エネルギーが不足すると、遊離脂肪酸に分解されて血液中に放出され全身に運ばれます。そして体内各部分の細胞が正常に活動するためのエネルギー源となるのです。
1グラムあたり糖質は4カロリー、たんぱく質なら4カロリー、脂肪となると9カロリーです。糖質、たんぱく質に比べても、大変優れたエネルギー源になります。ちなみに、1キロカロリーは、水1リットルの温度を1度上昇させる時に必要となるエネルギーのことです。わずか1キロカロリーの違いでもエネルギーとして見ると大変な違いになります。脂肪1gを燃焼させるためには、中性脂肪の場合、0℃の水1リットルを9℃にまで上昇させるだけのエネルギーが必要になってくるのです。
次に美容整形で脂肪吸引される中性脂肪の役割として、体温維持があります。寒さから身を守り、体温を一定に保つ役割りを果たします。衝撃から体を守ります。寒さから身を守り、体温を一定に保つ役割があります。体内の中性脂肪の量が極端に減ると、体温の調節機能に障害が出ます。さらに、内臓を外部の衝撃から守る役割があるのです。多少何かにぶつかっても、痛いだけですんでいるのは、中性脂肪のおかげなのです。
美容整形では脂肪吸引されてしまう中性脂肪なのですが、内臓など体内の重要な器官を衝撃から守るクッションのような働きをしています。脂肪細胞から多くの生理活性物質が分泌されていることが近年の研究からわかってきています。これらの物質は、アディポサイトカインと呼ばれています。アディポサイトカインは、身体の様々な機能を維持する為に重要な役割を果たしています。中性脂肪が多すぎたり、少なすぎたりすると、アディポサイトカインのバランスが崩れ、ホルモンの分泌や免疫系、血液の状態、生殖機能などに様々な障害を引き起こす恐れがあります。